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カオス発想術

「カオス発想術」とは、直面する出来事や事態を、まだ形もなく輪郭もない、結果も結論も出ていないカオスとして受けとめることです。それは、私たちの心と現実の結びつきを知り、心と現実の変革をめざす「魂の学」の基本的な生き方を結晶化したものなのです。

「カオス発想術」には、2つの要諦(ようてい)があります。第1の要諦は、目の前の事態を、可能性と制約を含んだカオスと捉え、結果未生(みしょう)・光闇混在の現実として受けとめることです。結果未生とは、まだ結果が出ていない、結晶化していない状態です。私たちは、目の前の事態をすぐに良いか悪いか、マルかバツかと捉えがちです。しかし、「ちょっと待て。事態はカオス」と自分に問い、カオスとして捉え直すことで、制約の因子をとどめ、可能性を引き出すことに挑戦できるようになるのです。

第2の要諦は、最終的にカオスにどんな形を与えるのかを決めるのは私たち自身であるということです。カオスは本来、私たちと別々に存在しているのではなく、私たちの心と一体になっています。私たちは、目の前の事態に何もできない存在なのではなく、大きな影響力を行使できる。事態をカオスと受けとめた途端、私たちは事態の主導権を奪回できるのです。

このように、「カオス発想術」を体得することによって、私たちは本当の意味で事態をありのままに見ることができるようになり、そこにある可能性を最大限に取り出せるようになります。それは、単に新たな発想法を身につけるということだけではなく、世界観が一変するほどの変化を私たちにもたらすものなのです。

出 典
『ゴールデンパス』p.69〜131
月刊『G.』2022年6月号「『魂の学』序説162 創造の道Ⅱ」
月刊『G.』2021年1月号「時の羅針盤202 新しい道を開く」
月刊『G.』2020年1月号「『魂の学』序説133 内なる覇者の道Ⅵ」