ユニバース体験

「ユニバース体験」とは、日常的な意識や常識的な世界像を超えて、あるとき瞬間的に宇宙（ユニバース）の本当の姿、宇宙（ユニバース）と自分とのつながり、大いなる存在・神との絆を感じ取る体験です。

私たちは、この世界に生まれてくるときに、自分の魂がどうしても果たしたい願いや、なぜこの世界に生まれてきたのかという理由、この人生でなければならなかった必然を忘却して生まれてきます。そして、生まれ育ってゆく中で、両親の生き方や価値観、地域のしきたりや慣習、時代の価値観に染まってゆくことになります。

しかし、その私たちが、あるとき突然、求めるべきものを悟ってしまうことがあります。一瞬にして、自分が何者であり、何を大切にして生きるべきかを感じ、世界に張り巡らされた、見えない「つながり」を感じ取ってしまう体験があるのです。その体験を「ユニバース体験」と呼びます。

典型的なユニバース体験は、砂漠で神との交感の時を過ごしたイエスなど、宗教家の悟りの体験であり、また宇宙飛行士が青い地球を眺め見たときに「自分は宇宙の一部なのだ」と深く感じた体験です。

「ユニバース体験」は、日常の中でも起こります。毎日の出会いや出来事を大切に受けとめ、人生に応えようと歩む人は、その中で、「ユニバース体験」の「かけら」とも言うべきものに遭遇することになります。そして、そのたびに魂の願いが一層明らかになり、より深い愛と智慧を生きることができるようになってゆくのです。

出　典
『魂の冒険』p.27〜85
『魂の発見』p.82〜85、p.202〜209
『最高の人生のつくり方』p.81〜83
月刊『G.』2018年1月号「ご著書ライブラリー10　『魂の冒険』」