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時の羅針盤・211

時の羅針盤・211

ベストの実践にする

高橋佳子


ゴールデンパスを求める時代

1年遅れの東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会も終わり、私たちは秋の講演会のシーズンを迎えようとしています。

すでに、完成した講演会のパンフレットを、多くの会員の皆様が手にされていることでしょう。

今年の講演会は、「ゴールデンパス──アフターコロナの世界を開く」をテーマに開催させていただきます。

多くの混乱から、少しずつ安定を取り戻そうとしている世界の中で、私たちは未来を見つめ、歩みを進めてゆかなければなりません。

試練が続き、問題が山積する困難な時代であればあるほど、私たちには「ゴールデンパス」が必要です。そして、「ゴールデンパス」という考え方、それを導く生き方が大きな開けのきっかけになることを、私は信じています。

私たちが問題を抱えたとき、あるいは実現したいテーマを抱いたとき、その解決と創造がどれほど困難に思えても、それを実現する道は必ずどこかに存在しています。

私たちの「現在地」である目の前の現実を、まだ形も輪郭もなく、結果も出ていない、可能性と制約の因子が混在する「カオス」として受けとめる。そして、その「カオス」に託された、「カオス」が本来そうなるべき姿=「青写真」を見出して、行くべき「目的地」を定める。もちろん、多くの場合、「目的地」は、私たちが立つ「現在地」とは遠く隔たっています。その「現在地」から、事態を「目的地」へと運ぶのは、心の力──。暗転(*1)の受発色(じゅはつしき)(*2)を光転の受発色へと転換し、新たな結晶化を促進する内なる力を生み出して、「目的地」へ向かい続ける──。

私たち自身が宇宙・自然の法則に則って、その歩みを続け、やがて神理(しんり)に合致するとき、私たちと世界は響き合い、宇宙との響働(*3)という現象が起こります。その共鳴の中で、「これしかない」と思えるような、すべてを輝かせる「ゴールデンパス」が開くのです。

今年の講演会は、参加されるすべての方の人生に「ゴールデンパス」を導くことを願いとします。この場が1人でも多くの方の新しい未来の端緒になることを願っています。

ベストの努力をベストの実践にする

さて、パンフレットには、テーマに応えるように、「時代はゴールデンパスを求めている」というタイトルの一文を掲載させていただきました。

この小文でお伝えしたかったことは、「ゴールデンパスというのは、私たちのベストの努力をベストの実践にする道である」ということです。

「ベストの努力」は、常日頃、私たちが求めているものでしょう。できるかできないか、結果の如何はわからない。でも、私たちにできることは、最善の努力を尽くすことだ──。

結果には、私たちの与り知らない「運」や予期せぬ縁起が関わります。それを思い通りにすることは、私たち人間にはできません。ですから、私たちはその時々に、自分にできる最善を尽くすほかない──。

きっと、誰しもがそのように考えてきたのです。

けれども、かけがえのない願いや志を掲げる私たちにとって、結果は無視できないものです。また、無視してはいけないものです。

そして、「努力すればよい」ということではないのです。「全力を尽くす」ということは何よりも大切なことですが、それはステップの1つ。「本当に何とかしたい」という目標を抱いている人は、「努力できた」で済ますことはできないでしょう。

なぜなら、努力ということを考えても、それがどのような努力なのかによって、そこから生まれる現実は天と地ほどの違いが生じてしまうからです。

せっかく、日々、心を尽くして努力を重ねたのに、その努力が最善の道に結晶化しないとしたら、それほど残念なことはありません。

パンフレットにも書かせていただいた通り、「人事を尽くして天命を待つ」という姿勢は、それ以上はないほどの美しい心の構えです。

しかし、「ゴールデンパス」は、その心の構えを飛び越えて、自らに天命を引き寄せるほどの力をもたらしてくれるものです。

私たちの努力を最適化し、ベストの実践に導いてくれる道──。

その「ゴールデンパス」を求める歩みを、私たちはそれぞれの人生において続けてゆきたいと思わずにはいられません。

2021.09.24

〈編集部註〉

*1 暗転・光転

暗転とは、痛み・混乱・停滞・破壊といった闇の現実に転じること。光転とは、歓び・調和・活性・創造にあふれる光の現実に転じること。
(ご著書『1億総自己ベストの時代』156〜158ページより一部抜粋・要約)

*2 受発色

「受」とは、私たちが現実(外界)に生じた出来事を心(内界)に受けとめる受信のことで、「発」は、受信を受けて外界に関わってゆく発信のこと。「色」は仏教の言葉で、目に見える現実──人のことも含めて事件や出来事、外界のことを言います。人間は、生きている限り、この「受発色」のトライアングル(三角形)を回し続け、たとえ無自覚であったとしても現実を生み出し続けているのです。
(『神理の言葉2012』66~67ページより一部抜粋)

*3 宇宙との響働

人は、人生の法則、宇宙・自然の法則に合致する生き方によって、現実を変える力を得ることができます。様々な問題を解決し、暗転した現実を光転させることができます。そして、それにとどまらず、心を浄化し、心の受信・発信の力を育んで、その法則に完全に調和するとき、私たちは、宇宙・自然の本質と響き合い、共振するのです。それは、一切を見守り、一切を支える大いなる存在、宇宙の源の次元との共鳴です。響働とは、周波数が共振するように響き合い、はたらき合うことです。
(ご著書『ゴールデンパス』44〜45ページより一部抜粋)