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天涙

苦難や人生の不条理を受けとめ、それを超えてゆく生き方を貫いた、多くの魂の物語が綴られた『天涙』──。最終章の「天涙」には、高橋信次先生から高橋佳子先生へと引き継がれたバトンの物語が記されています。

【概要】
なぜ人は、これほどの不自由と不条理を抱えながら、人生を歩まねばならないのか。
──誰もが人生の中で立ち止まり、天を仰いで自らに投げかけた人生への問いかけ。本書は、人間の不条理そのものに向かい合われた方々の魂の軌跡が描かれている。そしていかなる不条理をも包容し、死をも支える永遠の次元、不滅の世界とのつながりに目覚めるとき、人生に隠された意味を知り、その真実に触れることができると明かされる。1つ1つの物語が、深い神秘に彩られた人生の重みと深みを、私たちに切々と語りかけてやまない。

【目次】
風炎
一粒の麦
約束
邂逅
絆の海
冬の花
夕映え
寂光
水平線
月天
天涙

内容の一節
耐えがたい重荷を背負った時、如何ともしがたい悲しみと苦悩をわが身に引き受けた時、人は自らの源に、自らが自らであるゆえんに戻ることへと誘われます。自らを支えている絆に改めて根ざすことへと誘われます。
人生に身を切るような寒さの冬を想うとき、どうかあなたの心の奥に響くこんな声に耳を傾けてください。
「共に往こう──。この凍てつく冬にこそ咲く花を探しに」
人々の上に降りかかるどのような苦難も、無意味なものはありません。その人が引き受けられないほどの重荷を、神が背負わせることは決してないのです。そしてそう見守り、導く方があるということを、どうか忘れないでいただきたいと切に願うばかりです。(「冬の花」163頁)

【メッセージ 高橋先生より】

『天地有情』の発刊後、会員の方々の人生の物語を改めて紡がせていただいたのが『天涙』でした。登場されるのは、市井に生きるお1人お1人。言うならば、名もなき人々です。しかし、その人生の足跡は、何とまばゆい輝きを放っていることでしょうか。どんな人生にも、心深く語られるべき物語がある──。それを心底、私に教えてくれました。

私自身も、人生の物語を紡いでいる1人です。この本で、祖師高橋信次先生の最晩年の思い出を綴らせていただきました。最期のご自覚をされてから神理の追求の厳格さを研ぎ澄まされた先生と、その真意を受けとめることができなかった周囲の人たち──。その断絶の事実を見つめることから、「基盤論」「自業論」「響働論」が生まれました。私にとって、「魂の学」の土台となった三論の神理は、先生からのバトンの証となったのです。

定価1,602円(税込)

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