試練は呼びかけ

人生に訪れる難問や困難などの試練の中には、私たちが人生をかけて果たしたい願いを生きるための手がかり──大いなる存在・神からの「呼びかけ」──が潜んでいます。その「呼びかけ」を聴こうとすることで、私たちは新たな生き方に目覚めることができるのです。

私たちは、人生を生きる中で、しばしば自分の意思ではどうすることもできない問題や困難などの試練と出会うことになります。そうした試練に直面したとき、私たちの心の中には、「もうダメだ」「こうなったのは、一体誰のせいだ」など、様々な想いが渦巻きます。そして、私たちは、そうした事態や現実を偶然起こった災厄として捉え、できる限り回避したいと考えます。

しかし、私たちの人生に訪れる試練は、どれ1つとして無意味なものはありません。なぜなら、そこには、私たちが自らの魂の願いを果たすために、大いなる存在・神によって託されたメッセージ──「呼びかけ」が潜んでいるからです。

人生で出会う試練に対して、「この試練が呼びかけていることは何だろうか」と隠された「呼びかけ」を聴き、事態を受けとめようとするならば、私たちは、試練や目の前の事態から何かを学び、問題を解決するための新たな生き方や願いを引き出すことができるのです。

そして、人生に訪れる1つ1つの試練の中に潜む「呼びかけ」を聴き、その「呼びかけ」に応え続けることによって、私たちはやがて、自らの奥深くに刻まれている魂の願いを思い出し、人生の仕事を果たすことができるようになります。

出　典
『Calling ── 試練は呼びかける』p.3〜10、p.34〜53
『魂の発見』p.88〜92
『魂主義という生き方』p.111〜113
月刊『G.』2017年1月号「『魂の学』序説97　原因と結果の法則Ⅳ」