止観シート

「止観」とは、日々揺れ動く心の動きを自覚的に止めて観ること。そして、そうした「止観」を鍛錬し、自らの心を捉えるために高橋先生が考案されたメソッドが、「止観シート」です。

私たちの心は電光石火のごときスピードで動き、実際にはなかなか捉えがたいものです。心はある「出来事」を受けて、「感じ」「受けとめ」「考え」「行為」と、1つながりで瞬時に動く─―。

そこで、「止観シート」に取り組むことによって、まずは「感じ」から始め、「受けとめ」「考え」「行為」とあえて分解し、その1つ1つについて意識化してゆくことで、誰もが少しずつ心が見えてくるようになるのです。

そして、自分の想いや考えの根底にあり、人生をつくってきた信念や固定観念といった「つぶやき」を見とり、次に同じような事態が起きたときに、どこで「ちょっと待てよ」をかけるかを意識化することによって、今までの心の動きにストップがかけられるようになります。こうして、「止観シート」は、私たちを「心を心でつかむ」鍛錬へ、そして「心の発見」の体験へと導いてくれるのです。

次に、「止観シート」でつかんだ心を、『新・祈りのみち』によって、さらに深く見とってゆきます。『新・祈りのみち』の「こころに祈る」から、ふさわしい祈りを探し、その1言1言と自らの心を照らし合わせてゆく「おなぞり」という取り組みによって、私たちは内に眠る本心を尋ね、「止観シート」で意識化した心を浄化してゆくことができるのです。

出　典
『止観体得への道』（「止観シート研修」教材テキスト）
月刊『G.』2017年9月号p.46〜70「ここから始めるGLA LIFE #18『止観シート』と『新・祈りのみち』入門」