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3つの「きく」

「きく」には、「聞く」「聴く」「訊く」の3つの段階、深まりがあります。それは、極めて能動的な行為であり、「きく」という境地が深まると、関わりを変え、現実を変える力になってゆきます。

「きく」という行為には、「3つの『きく』(聞く・聴く・訊く)」という深みがあります。

まず、「聞く」とは、耳に入ってくることを、ただ何となく、表面的に、ぼんやり聞くことです。これは、先入観や思い込み、決めつけで聞いてしまうことにもなりがちで、相手の本当の心を尋ねることができません。

次に、「聴く」とは、そうした先入観や思い込みを外して、事実に基づいて正確に聴こうとすることです。相手の心に近づこうとし、相手の心に自分の心を合わせて一生懸命、誠心誠意聴き、受けとめようとすることです。そのためには、共感力が必要となります。

さらに、「訊く」とは、相手の心にもっと接近して、その奥にある後悔や歓び、痛み、訴え、その中にある輝きを汲み取り、受け入れ、訊ねながら訊くこと。相手の魂、人生を訊くということです。

「きく」という行為には受動的なイメージがありますが、それは、誤った先入観であり、実際にはこのように共感力を持って相手の心の奥まで出かけてゆく、極めて能動的な行いなのです。

この「きく」という境地を深めることによって、私たちは相手をあるがままに受けとめることができるようになり、それは、関わりを変え、現実を変える力になってゆきます。

出 典
『真我を解放する行』p.30〜31
2009生活実践発足会ご講義