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三宝出版ホームページでは、専門分野の方々による『2つの扉』応援メッセージを連載しています(7)

三宝出版のホームページのブログでは、経営・医療などの専門分野の方々による『2つの扉』応援メッセージを連載しています。詳しくは→コチラ 

今回は、経営分野の三宅勤さんのメッセージをご紹介します。

「課題や困難を抱えるすべての方にお勧めしたい1冊です」

三宅勤さん(株式会社ナショナルフーズ代表取締役会長)

私は、著者の高橋先生が提唱する「魂の学」を長年学んでいますが、『2つの扉』を読んだときは、本当に衝撃を受けました。「これまで学んだことのすべてがここに書いてある!」と思ったからです。
とりわけ、第4章の「心に人を住まわせる」は、「この実践によって、私も絶体絶命の試練を乗り越えることができた」と、改めて自らの体験を振り返りながら読みました。
私は、1976年に岡山県で焼肉店を開業しました。「日本一になりたい」「自分を証したい」と自己実現にエネルギーを向け、どんどん店舗を増やし、売上を伸ばしてゆきました。
2001年、そんな私を大きな試練が襲いました。狂牛病事件(BSE問題)です。焼肉業界は大打撃を受け、わが社も売上が4分の1まで下がり、銀行から「もう会社を閉じてはどうか」と言われるほどでした。
そんな私を救ってくれたのが、まさに「心に人を住まわせる」という実践だったのです。
八方塞がりの私に、高橋先生は、スーパーマーケットを題材にしたある映画を観ることを勧めてくださいました。さっそく何度か観たのですが、ピンときませんでした。しかし、時間を置いて改めて観たとき、ある気づきが訪れたのです。「私は、お客様のことを想って店づくりをしていると思っていたけど、実は、自分のつくりたいものをつくっていた。お客様が何を求めているのか、まったく知らなかったんだ!」。大変な衝撃でした。
その後、「魂の学」で学んだ「人の話を聞くこと」に徹底して挑戦してゆきました。お客様の声をよく聞いてメニューや商品づくりに反映してゆくと、多くの方が喜んでくださいました。
また、スタッフ1人ひとりの声にも耳を傾け、新たなアイデアを次々に商品化してゆきました。その中で、皆がこれほどお客様の立場に立って考えてくれて、しかも、私がするよりも早くいいものができることに驚き、うれしかったです。
こうして、お客様、スタッフの知恵を得ながら、穏やかな家族のだんらんを過ごしていただけるお店づくりに努める中、売上が奇跡的に回復し、経営は安定していったのです。
今、第4章「心に人を住まわせる」を読みながら、当時の自分を振り返ると、私の心には人が住んでいなかったことを感じます。そして、「相手に耳を傾ける」(まず、とにかく耳を傾ける。相手の話をさえぎることなく、最後まで聞く。相手の話を聞いて、相手を知ることを続ける)(140ページ)ことを実践するうちに、私の心にお客様やスタッフをはじめ、少しずつ人が住むようになり、道が大きく開かれていったのだと思えてなりません。
高橋先生は、「抱える悩みの多くが人間関係の要素を含んでいることは間違いがありません」(133ページ)と書かれています。まさに『2つの扉』は、業種や業態を問わず、人間関係から生じるさまざまな問題をクリアできる本だと思います。課題や困難を抱えるすべての方にお勧めしたい1冊です。

心に人を住まわせることで、人間関係が変わるばかりでなく、絶体絶命の試練さえ乗り越えてゆくことができる──。狂牛病による深刻な経営危機から会社を再生してゆかれた三宅さんの実感が強い説得力をもって伝わってきます。

(文責:三宝出版)