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塾や習い事に興味がなくて、うちの子は大丈夫か、焦ります

子どもの同級生は皆、何かしら塾や習い事に通っています。それなのに、子どもに聞いてみても特に興味がない様子で、何かをしたいという意欲を感じることができません。「うちの子はこのままで大丈夫かしら? 将来、どうなるんだろう?」と気持ちが焦るばかりで、子どもにどう関わったらよいのか、わかりません。

38歳女性・会社員

編集部より
ご相談、ありがとうございます。子どもとどのように関わったらよいのか、わからない。しかも、周囲の人にも相談できず、不安や葛藤を抱えてしまう親御さんも少なくないと思います。
高橋佳子先生が監修された『いざというときのベストチョイス!――子どもたちの未来を開く魂教育』では、子育てや教育に関する大切なまなざしや、問題に対する向き合い方など、具体的なガイドになっています。ご相談に関連する箇所を一部抜き出してご紹介いたします。

答えは、子どもたちの中にあります。だからこそ、彼らが内に秘めている解答を引き出すような関わりが大切です

「子どもたちは、いわば未来からの旅人であり、訪問者です。彼らは確かに私たちの前に存在していますが、まだ、本当の姿を顕わにはしていない状態なのです。私たち1人ひとりが、そしてまた子どもたち自身が人間として自らの内にあるものをどのように捉えるか──。そこから人間の『育み』に関する幾すじもの道が分かれてゆくと言ってもよいかも知れません」(『チャレンジ!』36ページ)

こう語られた高橋先生は、人間の育みについて、以下のように述べています。

「『育み』とは、決して子どもたちを1つの鋳型(いがた)に押し込めることではなく、1人ひとりの存在の自由な開花ということです。ここで言う『自由』とは、『自らに由る』ということ以上に、『未来に向かっての大いなる芽吹き』ということを指し示しています。蒔かれた種がまだ何も描かれていない未来に向かって芽を伸ばす瞬間、『由』という文字はその芽吹きを表わしているのです。内なるものが未来に向かって開かれてゆくその芽吹きこそ、『育み』と『教育』の本質にほかなりません。

そして、1人ひとりの大いなる芽吹きのために、『信じる』ということが大きなプロセスとなること、そのことが教育には欠かせない前提であると思うのです」(同36~37ページ)

子どもを信じることの大切さ。それが教育の前提。では、子どもたちに、具体的にどのように関わればよいのでしょうか。

「子どもたちの問題に対しては、まず耳を傾けることが大切です。大人としての意見を言う前に、まずよく聴いてみることでしょう。答えを持っているのは、私たちではなく、彼らです。そして道を開くのも、私たち大人ではなく、彼ら子どもたちなのです。ですから、彼ら自身が自らの内に耳を傾けるまで、私たちは傾聴の姿勢を続けなければならないと思います。あくまで彼らが内に秘めている解答を引き出すような関わりこそが大切であるということです」(『人生で一番知りたかったこと』264〜265ページ)

魂の内に答えを持っているのは、子ども自身であることを信じて、その心の声に深く耳を傾けること──。そのことを心に置いて関わってゆくとき、子どもに変化が起こるに違いありません。

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