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12月13日(土)~14日(日)、「TL人間学シリーズセミナー2025」第3回が東京プリンスホテルで開催、約1300名の専門分野の方々が参加されました!

目の前の問題から人生の「呼びかけ」を受けとめる

12月13日(土)~14日(日)、経営・医療・教育・法務・福祉などの専門分野の方々を対象に、「TL人間学シリーズセミナー2025」第3回が東京プリンスホテルにて開催されました(各地にインターネットライブ中継)。
「『心の力』を解放し、新たな未来を創造する」というテーマで開催されてきた今年のシリーズセミナーも、今回が最終回となります。
14時に始まった研修では、シリーズセミナー第2回(→コチラ)における高橋佳子先生の講義に沿って、今回のセミナーのために先生がつくられたオリジナル教材シートに取り組んでゆきました。参加者が、それぞれの現場で特に対応に苦慮している問題を、シートを通して見つめ直し、さらに、モデルとなった方の分かち合いやミーティングで深めてゆく中で、徐々に目の前の問題と自分の心の関係に目が開かれてゆきます。
そして、セミナー前日の夜に行われた、取り組みモデルの方の人生の真相に迫る先生の指導の様子が紹介されると、場の空気が一変しました。遠ざけようとしていた問題は、人生の繰り返しを超えるための「呼びかけ」かもしれない――。人生の深遠さに触れる中で、思いがけない大切な気づきへと導かれた驚きと感動の声が会場のここかしこで上がっていました。
夕食休憩後の研修では、先生とお2人の方の対話映像を自分に重ね合わせながら見てゆきました。人生には必ず「呼びかけ」が訪れ、それを受けとめるか聞き流すかで人生はまったく違うものになるということが、参加者の心深く刻まれるときとなったのです。
2日目午前中の分野別研修では、前日の教材シートの取り組みをさらに深め、続く全体研修では、「魂―心―現実」という3つの次元のつながりを明かす「魂の因果律」のまなざしによって、目の前の問題を魂の次元で深く受けとめてゆくことに取り組みました。
今、直面している問題は、訪れるべくして訪れた必然的な出会いだった――。2日間にわたるシートの取り組みを通して、1人ひとりの胸に深い得心が訪れたのです。
その後、教育分野と医療分野の現場からのレポートがありました。教育からは、『心の光を見つける12の物語』の読み聞かせを通して、子どもたちの成長に不可欠なレジリエンスや非認知能力などを育む実践が、医療からは、AIの時代にこそ求められる人間力によって新たな医療の可能性を拓く「第34回トータルライフ医療学術集会」の様子が紹介され、「心の力」によってこそ、それぞれの分野に山積する重い問題に活路を見出すことができるという希望を確かにしていったのです。

高橋先生の講義――人生の「陰」の時代にこそイノベーションを起こすことができる

休憩の後は、高橋先生の講義です。
先生はまず、「AIの劇的な進化によって無駄が減り、効率化が進んでいるが、果たしてそれで私たちは本当に幸せになるのだろうか」とおっしゃり、歴史における様々なイノベーションは、回り道の途上や、行き先を見失った隘路(あいろ)の中で起こってきたことに触れられました。
同じように、私たちの人生のイノベーション――魂の成長も、「陽」の時代(嬉しいこと、楽しいこと、得をすること)よりも、「陰」の時代(苦しいこと、悲しいこと、損をすること)において起こることを示してゆかれました。
そして、「ここで心しなければならないことがあります」と語られた先生は、人生の陰を経験することは、一歩間違えば、その嵐の中で人生が座礁し、行き先を見失ってしまう危険があり、そのために私たちは、心の奥に眠っている「もう1人の自分」を強くして、心に張り付いた「憑きもの」(両親、地域、時代から吸い込んだ常識や先入観)を落としてゆく必要があることを説いてゆかれたのです。
さらに、人生の陰の時代――不都合なこと、厄介なこと、嫌なことが生じたときに、どのようにイノベーションが起こってゆくのか、1人の経営者の女性を壇上に呼ばれ、その人生の歩みを通して具体的に紐解いてゆかれました。
幼少期の体験から心に不安と恐怖を抱き、周囲に依存して生きてきた女性が、絶体絶命の試練の中で先生とお会いし、「TL人間学」を学ぶことで心にあった不安と恐怖が消え、会社を建て直していった歩み――。かつてとは別人のような明るさを湛えた女性の姿に、会場からは共感と憧れに満ちた拍手が送られました。
最後に先生は、このようにおっしゃいました。
――本日ご参加の皆さんも、大なり小なり、様々な困難を抱えていらっしゃると思います。しかしそれは、人生のイノベーションを呼びかけていると思っていただきたいのです。人間は1人で生きてゆくことはできません。共に歩む仲間がいることは、どれだけ大きなことでしょうか。皆さんが自分の人生を輝かせようとするならば、同じように志の高い仲間をつくるべきです。明年、いかなる試練があれども、「呼びかけ」として受けとめ、自らの魂の力を育て、真のイノベーションを起こしてゆきましょう。――
参加者の方々は、仲間と共に歩める有難さを噛みしめ、晴々とした姿でそれぞれの実践地へと踏み出してゆかれたのです。

参加者の声

●これからは「呼びかけ」を意識しながら生きてゆきたい
1番心に残っているのは、人生のイノベーションのお話です。実践報告の女性が、もともと主婦だったところから会社の経営者になり、様々な試練を乗り越えてゆけたのは、「心の力」があるからなんだと思いました。私も「試練は避けたい」と思っていましたが、歯を食いしばってでも向き合ってゆきたいと思いました。今まで人生の「呼びかけ」を聞き流していたと感じるので、これからは、「呼びかけ」を意識しながら生きてゆきたいと思います。(20代男性・経営分野)

●一緒に頑張ってゆける人間関係が本当に有難く、感謝でいっぱい
こうして先生がつくられた場に集うことができ、一緒に頑張ってゆける人間関係が本当に有難く、感謝でいっぱいです。人生の陰と陽のお話を自分に照らし合わせたとき、「自分の人生は失敗で、取り返しがつかない」と思っていたことも、確かにつらかったけど、それによって自分の大切なものがはっきりしたところがあるので、「人生の陰は大切なのだ」と感じました。(40代女性・医療分野)

●陰の時代には呼びかけがあることを知り、希望の光が差し込んだ
実践報告を聴いて、自分の心の傾向への理解が深まりました。私が通っていた小学校は、厳格なミッション系で、「悪いことをしたら神様から罰が与えられる」という恐怖心がありました。そのころの想いが「自分なんて……」という今の心をつくり、問題をつくっていることがわかり、すっきりしました。これまでの自分は、人生の陰の時期を「悪いこと」と思い込んでいました。しかし、今回のセミナーを通じて、陰の時代には呼びかけがあることを知り、希望の光が差し込んだように感じています。(50代女性・教育分野)