暗運力と明運力

この世界には、停滞や混乱を生み出し、現実を暗転に導く「暗運力」（あんうんりき）と、それとは逆に調和や発展を導き、現実を光転させる「明運力」（めいうんりき）という力がはたらいています。そして、この2つの力を生み出す原因は、私たちの心と魂にあるのです。

「暗運力」とは、痛み・混乱・停滞・破壊といった暗転の現実を世界に生み出してゆく力のことです。そして、この「暗運力」は、私たちの職場や家庭といった様々な場の中で、目に見えない空気のようにはたらいています。

「暗運力」の中にあるときは、次のようなしるしが現われます。悪い状態が繰り返される「悪循環」、急激な障害や問題が現れる「急暗転」、様々なところに問題が飛び火してゆく「悪縁起」、いきさつが重くなり変化させることをあきらめてしまう「重経緯」、活力が萎（な）え停滞する「低活力」という5つのしるしです。

「明運力」とは、現実を歓び・調和・活性・創造へと導き、事態を光転させてゆく力のことです。

「明運力」がはたらくとき、私たちは周囲や世界とのつながりを感じ、心にしっかりとした重心が生まれ、試練や状況に振り回されなくなります。また、絶体絶命の中にあっても、助力者が現われたり、思わぬところから道が開かれたりすることになります。

私たちの心が「暗運力」に呑み込まれたままならば、私たちは世界に暗転の現実を生み出してしまいます。しかし、私たちが菩提心（ぼだいしん）を携えて事態に関わることによって、私たちは「明運力」を引き出し、世界に光転の現実を生み出すことができるようになるのです。

出　典
『運命の方程式を解く本』p.44〜215
月刊『G.』2017年3月号「『魂の学』序説99」p.10〜18
第27次グローバル・ジェネシスプロジェクト研鑽第3回ご講義
2021新年の集いご講演